『本陣殺人事件』

お猫様身まかられ話が2編入っている、猫好きには心痛む一冊。

「本陣殺人事件」
密室モノ。冒頭に紹介されているルルー「黄色の部屋」、ルブラン「寅の牙」といった作品も読んで比較してみたら面白いかもしれない。
推理小説家って、他の作家の作品を自作中で語るの好きだよね。

「車井戸はなぜ軋る」
そっくりさんシリーズ。
いかにしてそっくりさんが一組出来上がるか、の解説を考案するのって大変。
事件そのものの仕掛けも作るの大変だろうけれど、それと同じくらいの手間なんじゃなかろうかと思う。
自分が似てない兄弟の一員なので、腹違いでそこまで似るか?と思うのだけれど、従兄弟だのその子等だのまで広げると矢鱈と似ている顔パーツがごろごろ見つかるのでそんなもんかと思ってしまう。
でも、そんなそっくりさんがごろごろ転がってるかいって突っ込んだら金田一シリーズは楽しめないんだろうな。
京極夏彦の巷説シリーズに同じ顔が5人というのがありましたね。

「黒猫亭事件」
猫好きの方にはお勧めしない一遍。とても悲しくなります。
が、金田一の可愛らしさがひときわ際立つのもこの一遍。
兎に角周到で回りくどい計画殺人。
風間を語る金田一がむっさ可愛い。つい学生時代がでちゃってる、というのがよいです。

<<横溝正史『本陣殺人事件』角川書店1973>>

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