テラビシアにかける橋



08’の6冊目は児童書『テラビシアにかける橋』。
アメリカの保守的な田舎に住む少年ジェシーは、絵を描くのが好きな五年生。将来はイラストレイターになりたいと思っている。価値体系から外れた将来の夢をもつ彼は世間とのズレを感じている。
そんな彼が出会ったのは、隣に越してきた少女レスリー。いわゆる“進歩的”な両親に育てられ、軽くはブラれるくらい田舎の学校では浮きまくっているボーイッシュな文武両道少女。
彼女はジェシーに新しい知識や体験をもたらす。ジェシーの両親や地元の人々とは違う価値体系。文学。そして、虚構の世界に遊ぶこと。
二人は森の奥に秘密の王国テラビシアを建国する。

こう纏めると、夢見がちな少年少女の妄想物語みたいに見えてしまうけれど、学校生活や家庭の問題などが話のメイン。

奥付に「小学上級から」とあるけれど、たぶんその年で自分が読んだらわからないところがいっぱいあったと思う。五年生の主観にしては大人の事情があれこれ書かれている。
文章としては難しいわけではないのだが、背景を捕まえるのは大変そう。
でも作品の時代背景が分からなくても、兄弟や両親友人との葛藤といった身近な心の動きが丹念に描かれているので感情移入はしやすいと思う。
小中学生のうちは頭が柔らかいから分からないことは分からないままに読んでいけそう。

<<キャサリン・パターソン(岡江浜江)『テラビシアにかける橋 (偕成社文庫 3264)』偕成社 2007>>

映画化もされているようです。→映画テラビシアにかける橋HP




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